日本版DBSの開始に伴い、学習塾、スポーツクラブ、習い事教室、学童保育、児童向けサービス事業者などを中心に、「認定事業者になるべきかどうか」を検討する事業者が増えています。
しかし、
- 認定を受けると何が変わるのか
- どのようなメリットがあるのか
- 手間や負担はどれくらいあるのか
が分かりにくいという声も少なくありません。
そこで今回は、日本版DBSの認定事業者になるメリットとデメリットについて、わかりやすく解説します。
日本版DBSの認定事業者とは?
日本版DBSでは、子どもと接する業務を行う民間事業者が一定の基準を満たした場合、国の認定を受けることができます。
認定を受けた事業者は、採用時や一定の場合において従事者の犯罪事実確認を行うことができるほか、子どもの安全確保に取り組む事業者として公表されます。
つまり、単なる登録制度ではなく、「子どもの安全対策に積極的に取り組む事業者」であることを対外的に示す制度といえます。
認定事業者になるメリット
1.保護者からの信頼を得やすくなる
最大のメリットは、保護者からの安心感や信頼につながることです。
子どもを預ける際、保護者は
- 安全に利用できるか
- 職員は信頼できるか
- トラブル防止体制が整っているか
を重視しています。
認定事業者になることで、
「子どもの安全確保に取り組んでいる事業者」
であることを客観的に示すことができます。
特に学習塾やスポーツ教室など競合が多い業種では、他社との差別化にもつながるでしょう。
2.事業所の安全管理体制を見直すきっかけになる
認定申請では、
- 安全確保措置
- 相談体制
- 情報管理体制
- 研修体制
などの整備が求められます。
準備を進める過程で、これまで曖昧だったルールや管理体制を見直すことができます。
結果として、
- 職員の意識向上
- トラブル防止
- 組織運営の改善
につながるケースも少なくありません。
3.採用時のリスク低減につながる
認定事業者は、法律に基づき犯罪事実確認を行うことができます。
もちろん、確認結果だけで全てのリスクを防げるわけではありません。
しかし、子どもと密接に関わる業務においては、採用時の安全確認手段が増えることは大きなメリットといえます。
4.社会的信用の向上が期待できる
近年は企業や事業者に対して、コンプライアンスや安全管理への意識が強く求められています。
認定事業者となることで、
- 保護者
- 地域社会
- 取引先
- 自治体
などに対して、安全管理に取り組む姿勢を示すことができます。
今後、認定の有無が事業選択の判断材料になる可能性もあります。
認定事業者になるデメリット
1.申請準備に時間と手間がかかる
認定を受けるためには、
- 各種規程の作成
- 必要書類の収集
- 社内体制の整備
などが必要です。
特に中小規模事業者の場合、
「何から始めればよいかわからない」
というケースも少なくありません。
2.認定後も継続的な運用が必要
認定は取得して終わりではありません。
認定後も、
- 安全確保措置の実施
- 研修の実施
- 情報管理
- 犯罪事実確認
などを継続して行う必要があります。
書類だけ整えて実際の運用が伴わない場合、認定制度の趣旨に反することになります。
3.社内ルールの見直しが必要になる
認定取得に伴い、
- 指導方法
- 連絡方法
- 個人情報管理
などを見直す必要が生じる場合があります。
従来の運営方法によっては、職員への説明やルール変更に一定の負担が発生することもあります。
4.一定の責任が生じる
認定事業者として公表される以上、子どもの安全に関する社会的責任も高まります。
そのため、
- 規程の整備
- 適切な運用
- 問題発生時の対応
について、より高い意識が求められます。
それでも認定取得を検討する価値はある?
確かに認定申請には準備や運用の負担があります。
しかし、子どもを対象とする事業においては、
「安全対策を行っていることを説明できるか」
が今後ますます重要になると考えられます。
認定取得によって得られる
- 保護者からの信頼
- 他事業者との差別化
- 安全管理体制の強化
といった効果は、長期的には大きな価値を持つ可能性があります。
まとめ
日本版DBSの認定事業者になることには、保護者からの信頼向上や社会的信用の向上といった大きなメリットがあります。
一方で、規程整備や継続的な運用など一定の負担も伴います。
そのため、認定申請を検討する際は、制度の内容を正しく理解し、自社に必要な準備を計画的に進めることが重要です。
当事務所では、日本版DBS認定申請に必要な規程作成、必要書類の準備、電子申請サポートまで一貫して対応しております。認定取得をご検討中の事業者様は、お気軽にご相談ください。